Winny Ver3

さて、47氏から頂いたものに私自身のアイデアを加えたものを Winny Ver.3 として開発を進めています。この Winny3 は Winny2 に比べ以下のような特徴を持っています。

  • 秘密分散法を利用することにより、初期配布者の匿名性を向上
  • 通信路の暗号化プロトコルSSLを採用
  • 相手とのネットワーク的な距離(Hop数)を計測し、「ISPに嫌われない」ネットワークを構成
  • ノード間が互いに相互監視を行い、配布しているキーが多いノードからの検索を優遇
  • BBSについては、これまでと全く異なる粒度でのモデルを考えていますが、これについては後ほど。

現在のキー流通モデルは1年半前の状況に基づいていますが、現在のネットワークやCPU資源に応じたより効率の良い方式を考えています。この部分の調整にはまた時間が掛かると思いますが、皆様ご協力下さい。今のところ匿名性に対する最大の穴となっている中継率の低さも再調整します。

SSLを採用する理由ですが、そもそもOnePointWallのような暗号自体を解いてしまうアプリケーションが出てきている以上、一般的なプロトコルに乗せてしまう方が良いだろうと判断したためです。ただし、SSL内に複数のコネクションを多重化することと、そのコネクション毎にさらにRC4による暗号化を利用することで二重に秘匿性を確保しています。

さて、Winny3 を最も特徴づける機能として、IM機能を実現することを考えています。以前からあるトリップをより確実にした物で、あるトリップを持つ人にメッセージを送ることが可能になります。この部分の設計は終わっていますが、果たして実環境で上手く行くか正直自信ありませんが、技術的にも面白いトピックですので是非とも実現したいところです。